四月

   望むべくその手その目をとぎすまし


   侮らず求めてやまぬ道のりよ


   色付けて俗世にまぎれまた放ち


   ひとは生享けて巧みを願われる


   そのときの目覚め発止とたがわざる


   魂を入れる技おのずと興り


   闇にひらめかんか古きものをぬくめ


   心との遍路の静かなるひとすじ


   現実を充たしめ未完思わずに


   道草の寄る辺のまことめくばかり