1976-07-25 七月 月々の句 わがことに及ぶ黙して歩き出し 涙ぐむそのひたすらな瞬時とし なぜか気のゆるみにも似て矛をおさめ 呼び捨ての名と化す活字こわばらせ 小さくとも金にまつわる話して つぐないの仕方捉えて賑わし 捨てるもの吐き出させ 月がこっそり 暗躍の場を選ばない時のくずれ やわらかく枕は人を置いていた それぞれに信州の夏 応えさせ