1976-03-25 三月 月々の句 専らの噂他人として去るか 伸びる芽は小さく素直にうたをうたう 人格の渋さのなかの色好み 敵陣の耳を休める笛にたとえ 結び目に高官名が仮眠する ほんとうの寝言けろりっと覚める 譲れない考えいまゆるやかな曲だ 風向きが変わり男を叱咤する 喪を持つひとへ 日本一の母想い出のなかに消え 骨太の肩の記憶を大事がり