1975-06-25 六月 月々の句 手のうらをかえすわざなく戻りくる 曝し出したくて気のよさを見て貰い 下手な生きかただと思うゆるい坂 すごすごと寝にかえる身のゆくりなく 押し返すことも知らずや流るるまま 夢は小さくなれどまた峠を数え ここにいまべったりとする気をはかり つたなくて生きる証しというを嘗め 寝返りを打つ夫婦なりたしかなれ 足りなくてそがまことめく身の想い