1974-08-25 八月 月々の句 夢に見に来た顔でないジーンと来る 朝飯をすこし腹ごしらえとするか 物価騰る鼻面汗ばんで来たな 見事に敗れ去るとんぼ連れ立ち 墓の草いきれひたすら手を合わせ 酔いの底に坐ってやる小さな驕り 傷ついた振りして勝ち負けを気にし 埋もれゆく名をかざさんと背伸びして 眼鏡ずり落ちるとき誰かが答え 言い訳を聞かして貰う一歩退き