1973-07-01 七月 月々の句 ぬけがらがなまあたたかくころぶなり 生きる権利が待っていた目を覚まし あるべき姿に戻ってゆく小さかれ 傷ついたと見せて言葉いぎたなき ワル乗りのとどめしみつく油ぜみ 打てば響くにそのひとを遠くする 開発と保護を並ばせ山言わず 人そしる活字ギラギラベタ組みで いたずらにあがくどこかでこげた臭い 憎たげに髪を梳くことをかまえ