三月

   革新をおだて保守をゆすっている流れ


   うけに入る革新やっと目を見張り


   歯ぎしりの保守絶壁に胸を当て


   万歳の歓呼を見てる硝子のなか


   象徴を遠巻してる右と左


   敬称を削らぬ記事で気を持たせ


   歌詠みのしらべのなかで身をひそめ


   歌詠みの身辺雑記ひとり酔う


   類型を問わず歌詠み温め合い


   歌詠みは米の値段を踏台に