二月

   胸に手を置いて見し夢消えかかり


   もの想うかなしさ月と知って寝る


   大波小波寄る辺求めて向き直り


   激動という怪物のいともなく


   小さな声の反動の名が尖った


   ゆっくりリズムを縫ってゆくこの生きの身よ


   忙がねばならぬまともな姿


   裁く身を事前にけなし鳴りを鎮め


   ゴミ戦争のすぐそばで生まれた芽


   失われゆくもの惜しむ律義な齢