十二月

   目を覚ますその真実に向いてゆく


   遠い美しさが呼んでいる他愛なさか


   ひとすじの道とも思うせつなき日


   音ひそめ合うかたくなさに触れ


   裏付けをするかのごとく雪降らせ


   おろかにも持てる力を見せてしまう


   本筋にかえったという逃げ道よ


   もとの静けさほんとらしくなる


   自然をよごす手だ言葉先立ち


   道のりを聞くまでもないおくれまいぞ