1971-11-01 十一月 月々の句 一個の玩具が土の匂いを教えるか こせこせと日記にゆだねてゆく卑怯 隊商がつづく名もなき星落ちず 黙りかけて起つや味方をねめまわし 昔ひきもどしとぼけて疣をいじる なぜか静かな道がある腰を下ろし 一心に逃げる世俗でけつまずき 時が大人にさせポルノ出歩く 人間のかなしいときのうたをうたう 憎い世に触れ生きてやるひとつの意地