1971-10-01 十月 月々の句 持って廻った言いのがれ置いてゆく ものの譬というだけのからくりよ 団交の歯車の油をさがす 元の鞘におさまった顔並んだ並んだ 聞いた風なせりふ政治にくりかえされ 上り坂物価高振り向きもしない 過激派の暇ぬすんで真上の陽 人の目をうかがうどっからか隙間風 ゴミの山なだらかな山人を埋め 自分に聞かすさびしさでまた寝にゆく