1971-09-01 九月 月々の句 老いの夢のたじろぐ壁がやわらかし 身づくろいして隙だらけ近づかせ むかしの道に月の歩を見つけ出す 黙ってついてゆく外ならぬ人 はなやかに消える花火と連れ添って もの欲しげなる明るさが取り得なり 風当たり遠く見守る顔を覚え わが影を拾うせつなき息使い 国も肩いからしスイッチ押したがる 自分の国をいやしんで他国論評