1971-04-01 四月 月々の句 抵抗の影なき影を目の裏に 身の程を知るかなしみがうなずかれ 遠く死のうえの意味なき枕言葉 にじみ出る涙わがことならずとも 反論のなか覗かせぬ息使い まっとうな道ここに慎みの一列 笑いにまぎらかし齢誰にか告げん 勝たんともせずゆるやかな坂その坂 たかぶりを見せながら紙幣胸にたたみ 景気にしがみつきただならぬ眼と合い