1970-04-01 四月 月々の句 パッと咲く花に余生を見て貰う 孫がある顔して語り合いながら 愚かしくやっと行き着く道とする 春の宵きめた話を持って来た 孫が病む寝にくい闇を手さぐりに よくなった孫のぬくみが歩くとき 哀調に酔いのこころがふるえるよ 傷つく日枕のよごれ明日洗う ひとすじの煙り小憎く静かなれ おそすぎた春を惜しむか髭を剃り