1970-03-01 三月 月々の句 人は夢の甘さにふれる哀しとも 傷つくまいとする多弁とりまかれ もとめゆくこころの底をたたく雨 果てをとらえ得ぬままうしろ姿よ 何分のはからい遠く近くの風 一片の花びら誰を追い求め 胸にひろがる美しきそがいのち 値上りの怒濤にひとは枕して 行き着くところに自分があるおちつくか 蒲団敷くただ何事もなきがごと