1970-01-01 一月 月々の句 雪ありき敢えて近づく手を見られ 考えが甘くぬる湯につかまって 白髪まじりの子守唄いつとなく 思惑を見抜かれた目で明るいね 道のりは考えもせず行く姿 ためらっていられず誰か見ている 居直ってやる気更になし手を洗う みな生きているのだというまぎれなく かなしみは拭えぬ齢で静かけり 涙ぐむ老いのゆくえに触れてやる