1969-07-01 七、八月 月々の句 さかしらに振舞わぬ瞳にすがりゆく 雑然と世情の声に触れてやる 闘いはつづく自分の甘い孤独 ひとり寝にゆく齢のおかしさに馴れ 美しきとりこ姿を変えたがる 論評と違う意識を黙って抱く 信じたきこの世のまことおもいつづけ 身をかわさんとむかし馴染んだうたが浮び 騒音のなかにこの小さき暮しを支え しかもなお生くべき道に佇つ想い