十一月

物音におびえるまことらしさが自分

気がついたとき水ひたすらに流れ

打てば響く言葉によきひとの姿

身の上に降るこまやかさ雪と知り

なだらかな道ありあたりを見廻し

挿し変えてやる花もまた思いあり

冬の花華やいでわれをひきしめ

語らんとする友の瞳の祈るごと

時のゆさぶりに堪えゆく顔を見せ合う

枯野そこで傷つくこころ歩かせる