1968-07-01 七月 月々の句 世にいどむけなげな雫ひとつずつ巻き込まれまいぞ騒然と流れゆくおちつけおちつけ騒然と道つゞかせ涙置き忘れ騒然と働き蜂何もかも騒然とこの月の物憂くほんとうに言葉をしまい眠りにゆく貰う齢がうるさくなり寝て見せる虫を鳴かせ意味ありげな季節ひろがる記憶をはがしてはひとうなずく暇行いすました顔つきがからだを拭く