六月

蚊帳の色あせその中に自分を置く

飛び立つ想い地に浮く脚のその細さ

いつか行き着く道なるぞ踏まえし土

向日葵の黄の限りの歌を聞くか

黄の鮮烈に向日葵のいのち集り

黄が倒れ合い向日葵の全き死

友を弔う掌のたしかなるまこと

求むべき道親しかれわれに長く

やがて迷わざる齢をこそ願い

朝の蝉の励み枕をころがせて