1968-05-01 五月 月々の句 なだらかな道はこころの隅に置く物情騒然と弱き身にくりかえししかはあれどめくるめく日を避けも得でひとの憂いがわかつて来て藤垂れ下がり決断を迫られ物欲しげなる眉よ緑濃し別れのにがさとは別に叱つてくれるものがない酒ひとり野の仏持ち運ばれた同じ貌静かな闘いといういのちをゆだねうとましく齢に気付こうとするか