五月

水そそぐ花のいのちも燃えるなら

みずからをいためひそかな雨がある

老いのてれくささやがて疲れのやわやわと

ワイシヤツのよごれは義理を思うとき

わがままな顔を残して酔うてやる

いたずらに生きる証しをたずねゆく

衆愚のめでたさ貨幣裏も見せたぞ

静かに静かにためされてその人の死

思いやる枕のさやの糊きいて

仏たち時を眺めて ねんごろに