1967-03-01 三月 月々の句 【17頁掲載】 告白の痛み黒髪くしけずりうまい物が並べられ小さくなつてゆく眺めにもならぬ風景で陥ちてくひとりねぎらいの言葉寝に戻る不思議中小企業の名を与えられ雨しきり競争に従いてゆく影倒れるものか物体に従いてゆく影倒れるものか物体に押され見廻した世相首飾り山に抱かれている不信生きてゆく物音に自分を覚まし春の夜の芽のいつしんに黙つてる