二月

物持ちのよさふれあえばわびしくも

齢思う日のいたずらな影を拾い

わだかまる朝の景色の垂れ下がり

にくまんとすでに傷つき陽をさがす

呼べば応えし幼さよ遠ざかり

大き子の理窟をけなし得て眠る

膝下に子を置きあこがれは過ぎし

遠き子近き子のがれぬ見えぬ手を延べて

人を憎む真夜うらぶれがよこたわり

枯木の表情に自分を重ねゆく