1966-01-01 一月 月々の句 夢を興せと雪降る降る見て倦かずくたびれて黙つて紙幣に昏れはじめ世間話の頑ぜなさ何か掴まえ酔いかなし忘れ残りをそのままに敵はない月の明るさにはもたれ瞼ならでここに見る山住みつかせ遥か孫胸うち夫婦やすらぐと遠ざかるこの道ぬくき日を想え雪をよぎる烏一羽こころ連れ立つて起重機の大いなる運掴むかに