1965-12-01 十二月 月々の句 雪は静かにこの宵を満しめよ 降る雪の想いを正すことありき 酔いのなかに閉じこめ齢を守りたく けものめく指のゆくえのはじらいや 子の意見はしたなくまた明るかり 政治わびしくてひとひとり去るばかり 愚かしやものの怪に向く膝撫ぜて さよならを言える別れの痛く触れ 思い見しかな月の夜を犬連れて おもかげを引き寄せて齢たしかめ