1965-08-01 八月 月々の句 勲章をぶら下げ早く腰掛けたし 一椀の飯に祈りをかぶせおく 運命に逃げぬ群像長じたり 秋果それ〲に熟む女心が待たれ 政治の貧しさに揉むトツプ記事 欲心に目覚めて秋の色を溶かし 求め合うよごれ拭くかに患う老い 物の怪に敢えて抱かれて痛きとが いち早き酔いの姿をおもたげに 無精髭夏の終りの花咲かす