七月

     七月七日、麻生路郎師逝く

   独身の句妻の句孫の句見そなわせ


   叱られに来た大阪の日もむなし


   大阪の師東京の友われここに


   仕事第一そして句に胸像おちつく


   師の訃きびしく七月の空冷えるなり


   大阪のひとり喪いしずまりゆく


   いたずらな月日とはせじ詠わんか


   いのちある句を胸ぞここに始まり


   生涯に川柳の壁どんと来い


   川柳の名のたしかさをしかと守る