1965-05-01 五月 月々の句 夢乾けど縋らんとする目をつぶるか 鎖ガチヤつかせ見事に誤算読む 名を惜しむ横顔濡れる雨のみかは 釣りの気長さよたんぽぽ黄に染まり 老眼鏡持たぬ気負いもさりながら 無慾ではないほんとの底にふれさす 子が集つて齢はきちんと胸に置く いくさのむごさ映像にうごめく世 凶作を口にする事好まねど 五月の雪のしどけなさ消えるなり