一月

   求めらるべきを持ち生きて来た


   若い肌がかえらない夜を憎まじと


   めくるめき世にたがわざるいのちあれ


   子は大きく眺め凝視めてわれに向く


   寝にいたらんとする仕合せの小ささ


   きらめきもなくここに棲む果てとするか


   通りやんせ酔いのまろさは組すべき


   女人抄えがく齢得てさりげなし


   言葉のあやのなかでも春を待つてた


   皮膚がいわしめるいたずらつぽい眸