1964-07-01 七・八月 月々の句 晩酌へ重荷ともせぬ顔をして 月明り傷つきやすい眉と見る 忙しいからだそれでも臥せてやる よこたわる身のあじけなや遠き日々 抱くすべを忘れこよなき蚊帳のなか 齢を知ろうと思うかな妻も私も 人の不倖せに涙を落とし夏の盛り 水を呑む安けさかゝる日もありき もろきいのちとくずれぬいのち見て帰る 子へ継がる意志は明るく強かれと