1962-12-25 十二月 月々の句 逝く年のうたはこころに住むという 風を呼ぶ逝く年の瀬のかくばかり 人の死を思うくだりに逝く年よ 髪うすくなり記憶あたため逝く年に 冬の花逝く年にわがあくがれよ 人それ〲に生き逝く年の重く重く 老いの眼に縫う妻よ逝く年もあれ いくばくの齢ありや逝く年のここに 逝く年や行いすます暇もあらば 酔えば横たう逝く年のやすらかに