1962-07-25 七月 月々の句 いそぐ旅ならずおちぶれも思わず からくれないにわがいのち念じゆく 酔いのかなしみひとり知る時のおごり 辞書繰つて心足らわず曲げもしない 畜生の深からぬ寝顔にさえも 月への旅思うわが名小さかれ 寝酒ふくむいらだちの身のもうひとつ まこと至らぬ明け暮れに人の子たり 山を求めゆくさらに心をさがすほど 打ち水に石目を覚ます笑えざり