四月

   男が負け女が勝つて收める翼


   いのち横たえベツドにも月の詩が


   酔いにのがれ短かきおごりそこに置く


   すりきれた悔いに近付く足音か


   いとやすき涙と見られ恙なし


   小さき吾をいたぶる酒に落ちゆく


   さざなみに応える言葉男もさがす


   色彩は鮮烈壁を押せども押せども


   傷つく胸に夢を描き青葉若葉


   飯煮えてくる何となき戯れよ