1961-06-25 六月 月々の句 ひやゝかに棲むかのけもの夜を待つと むかし来ず大河は曲りゆくばかり 敗れ去る想いか犬もこちを向く いかめしき風景を消すたゞに酔う ゆずり合う言葉のうちに居据わられ 子らそゝくさと寝にゆく部屋を分ち 憂きことの小さき酔いの正しかり のぞみあらばこそ墓に佇つ日のまこと 求め得ぬ道つゞく生きの間をとらえ 思いたくまずきれ〲のうぬぼれよ