四月

   人間ロケツト飛ぶ日静かにうたを考え


   嘆き且つ詠うゆとりのなかに棲め


   マスコミのなかで うたうたう ひそかな安堵


   十七音律に奏で小さき世界われは貰う


   宇宙船飛び立ち敢えてうたは低かれ


   むかし遠けれどつゞくうたすつくと起ち


   みにくき人の群よすこやかにうたを流し


   のぞみ小さし生き得るうたを抱いて来た


   疑い溢れしめいそ〱とうたに聞く耳


   花咲くこゝろ宇宙制服をもうべない


   握りしめ放たれうたは底にうごめく