1960-12-01 十二月 月々の句 たましいを磨く雪降る遠い眺め 冬将軍をなだめてからきびし 人の死もあれ雪はやむやすらげに しあわせはわが耳にこそ雪さらり いさかいにこだわろうとする雪少し 思い出の向うで雪は降り積り 爺婆を遠く眠らせいまの雪 思想持つ降る雪ならめ群がるよ かの記憶より脱ぐ雪のまつしぐら 年を越す雪わが胸に消えたがり