1959-12-01 十二月 月々の句 酒をふくむいわれなき夜を創りゆく ひそかに酒のたわむれのいのちを想い 酒たしなみ傷つけるものひとりならず 軽さ重さ静かに道をゆくばかり ひとつ越えむかしの唄が拾わるゝ 遠くなりゆく人たりし顔を洗う 齢のかそけさなだらかな山がこたえ 時のちからの底にふるき言葉を撰り のぞみ持つ眸に吹雪せよ山また山 このうたのはげしくもまた短かかれ