1959-11-01 十一月 月々の句 変らぬ童顔に甦る歌くすぐるよ 雪空を圧す歌と聞き人のうえ 政治の歌 庶民を見据え たゞならず 松はすぐれた齢をよこたえ君が代の歌 別れの歌流れて遠い月の顔 闇を愛す この孤独の歌の 低く低く 胸にある 歌をひろげて 少し酔う 生きる歌やゝに白髪を交えゆく 眠りゆく安堵に今日の歌あわれ 傷つける ものの歌 冬こちを向く