1959-08-01 八月 月々の句 たとえばなしにおちつきの色を匂わし 八月十五日いのちはくろきを厭うなり むかしむかし詩集の背革いためつけ むき出しの腕抵抗をぶらさげて 所を得時を得墓うたわせる 肌願わざる夜の安堵こそさびし 花に水やるやすらいを近付かせ 涙ぐむかしこさ淡い灯を宥し 平和とりまくいざこざを遠く眺め 毒舌のうま味に堪えて昼寝せむ