1959-05-01 五月 月々の句 衆を恃みゆくかたくなまでの世ぞ 論果てず石は所を得て濡れる 派閥くすぶり政治の手何かを忘れ 組織いづれせんか喰ふ顔とんがるよ スローガンゆがめる生きのひとりぼち 山は高き 人の願ひを迎え入れ 灯のなかの苺つぶらにのぞく聞く 摑まんとしたこのふるき浪曲に眠る 涙する酒を流せしほどの悔い 子が見てゐてかばかりの酒で事足り