1958-10-25 十月 月々の句 昼の酒都会に一人ぽちとなる 降りてくる星あり媚びるあはれさに たゝかひのうらに風持つたしかめる むかしむかし夢ありとしてうちかさね おしやべりのまことかなしや飯を炊く 厚き壁ありライバルを焼き付ける 表情のかたさ指環がにぶく光り いとしくも知性の底の言葉たり ゆくりなく物の怪にふれわが枕 谺するかきびしき冬の死を読まれ