1957-09-25 九月 月々の句 労資を置く溝になまぬるく吹き上げ 餌をほしがる腕の太さほそきが乱れ 働く理窟に営む理窟に陽が落ちる 生活権だ経営権だ尻に敷いて 乾いた労資の笑ひにこめるたそがれ 中小企業の首が並ぶとき労働歌 うすい儲けしぼりとる滓走りゆく のろしを上げん気弱さは敗るゝ意味と 人間の肌わづかに労資息をつぐ 労資相互にこのしゞまをおく相許せ 胸を流れる小さけど夢を見たがつて 闘争はなほつゞかん手くだそこばく