1957-07-25 七月 月々の句 身こそあれ静かな月をひとつ置く いそがば廻れ気弱さが笛を吹き よよと泣くふるき芸術流れたり 誰もあるいのちしのばゆ寝にまぎれ 老へざる葦を並ばせ風も過ぐ 山々の黙せるなかの声が来て 俗臭をけなし得ず酔ふたしかさや 星屑のきらめきに似ず人よごれ 夜は妖し生理のしづく音もせで 目をつぶるおこなひすますもてあそび