1957-06-25 六月 月々の句 山にふれ合ふ男たり月を動かし ひとつ山を越え生きるべきに遇ひ 山男冷たき水に呼ばれたり 住むことの夢よ或いは山に逃れ モルモツトと人間が背をくらべ近代化 きれいな水爆の言葉のうらを読ませ ビールの泡気弱き鼻ありと知れ 破れ太鼓胸にひゞくことの不思議 呉れてやれぬいのち静かにひとり酔ふ