1957-05-25 五月 月々の句 二つのながれ時の流れに拍手する 罪意識せず国論を見ておはし 尖ンがつて来た窓を開けても騒音 真つ赤な太陽に溺れゆくよ闘ひの雫 貧しさといふ剣を磨くそして磨き やは〱と困らせにゆく道を選び 裏切者底の暗さの月をのぞく スパイ起つ盃はいま透きとほり 民話そのたとへが利かず寝をわかち いそ〱と夢をたゝんで夫婦たり