二月

     水爆実験つゞく


   国のする殺人一瞬蒼をも殺し


   神をひた隠し死の灰の驕り見よ


   実力の行使へ国も負けたがらず


   弱いものいぢめのニユース肩を並べ


   ひとをあやめる国々のかちどきを響かせ


   抵抗の首にちらかる放射線


   モラルを押へ人の死に小手かざす


   無視と敢行の外国語を訳し


   神はいまさず釘打たれ死こそ降る


   弱さが徹底化した涙を涸らす


   平和のいろをにごす国誇らしめ


   をのゝきを目にヒユーマニズムの謀反


   水爆の雲からは夢生ますまじ


   いきどほり空しや生きの輪を弘げる


   拒む眸は生きたし無駄なれどいまぞ