1957-02-25 二月 月々の句 水爆実験つゞく 国のする殺人一瞬蒼をも殺し 神をひた隠し死の灰の驕り見よ 実力の行使へ国も負けたがらず 弱いものいぢめのニユース肩を並べ ひとをあやめる国々のかちどきを響かせ 抵抗の首にちらかる放射線 モラルを押へ人の死に小手かざす 無視と敢行の外国語を訳し 神はいまさず釘打たれ死こそ降る 弱さが徹底化した涙を涸らす 平和のいろをにごす国誇らしめ をのゝきを目にヒユーマニズムの謀反 水爆の雲からは夢生ますまじ いきどほり空しや生きの輪を弘げる 拒む眸は生きたし無駄なれどいまぞ