1956-01-25 一月 月々の句 近什 ボデイビル母のかろきを詠はずに 幻影の城いま消えず人気者 鼻声の恋の雫が飛んで来た キス昇天男がてれる細い首 美男美女重たい雲がのしかかり 新顔の涙は甘くなく夜空 不思議なく酔ふやすらぎを抱いてやる 人間のすがる歌あり強がらず ふるさとのこゝに栖みつく名を書いて 合唱団巡演ともなれば ウインの子旅のお菓子に口開いた