二月一日

   信濃へは地ひびきがして日が当り

             (柳多留  一)




 神代の話である。素盞鳴命が悪ふざけをするので、天照大神は怒つて天の岩戸に隠れてしまつた。一瞬世界がヤミになつた。そこで大勢の神々が集まつてよい知恵をしぼることになつた。うまい具合に大神がちよつとのぞいたときに、手力男命が怪力で天の岩戸を取つて投げた。それが戸隠山に落ちた。地響きと同時に信濃国は日が当つたわけである。